平成29年(2017年)第2次大峰山入峰修行の記録
平成29年瑞光院大峰入峰修行は、多くの希望者に参加していただけるよう、参加者それぞれの都合に合わせ、2回にわけて開催することになり、第2次大峰山入峰修行は、9月7日(木)~8日(金)、1泊2日の日程で行われました。
初日は、第1次同様、天川村籠山(こもりやま)の山中にある岩穴「仏棚」に参拝しました。
ここは、弘法大師が修行されて3体の仏像を彫ったとの伝えられる地です。長く場所がわかりませんでしたが、いつも私たちを入峰修行に導いてくださっている高木先達らが懸命にさがし、平成27年に地元の方が守り伝えていることが判明。ようやく確認された聖地です。
高木先達らは、この場所が二度と忘れられることのないようにと、大師像の奉納を計画。今年(平成29年)6月、90キロほどある大師像を3つのパーツに分けて、僧侶や信者、地元住民らが交代で約2時間かけて仏棚へと運び上げ安置されました。
この希有で尊い慶事がおこなわれた聖地に参拝することができて、全員感激いたしました。
このページでは、二日間に及ぶ聖地参拝と登拝のようすを写真でたどります。
掲載した写真の多くは、いつものごとく先達として私たちを導いてくださった高木英舟師が撮影されたものです。道案内から拝観説明、登山の安全、参加者の健康などすべてを気遣っていただきました。あらためて先達に感謝を捧げます。
画像をマウスオーバーすると拡大画像をご覧いただけます。
第1日目 9月7日(木)
総勢6名が参加。近鉄「下市口」駅に集合。先ずは駅前のコンビニで昼食のおにぎりなどを購入し、最初の目的地、天川村籠山の「仏棚」に向かいました。
「仏棚」登り口から、およそ1時間ほど山道を歩けば到着します。途中マムシと遭遇しヒヤリとしましたが、一段と気を引き締めて進みました。
途中、沢を石伝いに渡るところ。ちょっとわざとらしいポーズをとる松尾住職。
時間の都合で、仏棚に向かう途中で昼食をとりました。山の中で、みんなで食べるおにぎりは格別です。
腹拵えもすんで記念撮影。いよいよ「仏棚」の御大師様に会いに行きます。
再び山道を黙々と登り続けます。もうすぐ「仏棚」です。
いよいよ到着し、高木先達から説明を受けています。
先達こそは大師像建立を発願し、有志の方々と協力して、誰でも参拝に来られるように参道を整備してくださいました。
この洞穴に、この年の6月、90キロの大師像が運び上げられ奉安されました。
多くの人々の思いが込められた御大師様に全員で参拝しました。
弘法大師は。この地で修行され、3体の仏像(阿弥陀如来、不動明王、地蔵尊)を刻まれました。
みんな、御大師様にお会いできた喜びに包まれています。
名残惜しくもありながら、これから下山します。
続いては、いつもお参りしている天河大弁財天社へ参拝。屈指のパワースポットです。
天河神社参拝に続いて、隣にある来迎院に参拝。
弘法大師が仏棚で刻まれた、阿弥陀如来、不動明王、地蔵尊の三体の仏像に「いずこなりとも好きな所へ行かれたらよい」と告げると、不動明王はこの地に歩いて来られ、来迎院の「あゆみ不動尊」として祀られたと伝わっているそうです。
聖地を巡拝し終えて、一行は宿の洞川温泉に着き、いつものごとく龍泉寺での水行にのぞみました。今回も「にしぎ」さんにお世話になりました。
洞川は夜雨に濡れています。
第2日目 9月8日(金)
朝食後、にしぎさんに作っていただいたおにぎり弁当をザックに詰め込み、いよいよ大峰山上岳登拝に出発です。
高木先達は、雀のような変なポーズをとっています。身軽になれるおまじないでしょうか。
烏天狗かなぁ・・・
出発の前に記念撮影、宿のみなさんにご挨拶してから山に向かいました。まだ地下足袋に履き替えてない人もいます。
大橋茶屋に車を駐めさせていただき登山口へ。女人結界門をくぐると、ここから先は女人禁制がしかれています。
いよいよ登山です。
役行者のお助け水で小休止。高木先達は螺の具合を確かめています。
お助け水から、洞辻茶屋までは厳しい登山道が続きます。道がきつくなった頃に、高木先達はいつも掛け念仏を唱え、皆も唱和します。
やっと洞辻茶屋に到着しました。ホッと一息。
洞辻茶屋を過ぎれば、表の行場に入る手前まで、しばらくは尾根沿いのなだらかな道が続きます。
いよいよ、表行場の鐘掛け岩に向かいますが、この鎖場では高木先達が単身先に登られて、後の人々を誘導します。鎖場では扱い辛い金剛杖も、上で受け取って預かってくれます。
キャーッ、頼もしいっ!
続いて一人ずつ登ってゆきます。
完全にカメラ目線の松尾住職。まぁ、これもサービス精神ゆえか?
もうすぐ鐘掛け岩ですが、昨晩からの雨のためこのときはまだ岩肌が濡れており、ピークまで上るのは帰りに状況を見てから挑むことにしました。
行場は通過するだけにして、山上の龍泉寺へ到着後、荷物を置かせてもらい、取り敢えず大峰山寺へ。
大峰山寺参道途中にある妙覚門の扁額。
大峰山寺に履き物を脱いでお参りさせていただき、金剛杖の焼き印や納経帳の御朱印をいただき、今年もみんなで登拝を果たせた喜びにひたりながら記念撮影。
大峰山寺に続いて、役行者が蔵王権現を祈り出したと伝えられる湧出岩へお参り。
湧出岩の前には、一等三角点があります。
頂上のお花畑で一息。
頂上のお花畑付近には、高山ならではの独特の景色が広がります。
今年の「日本岩」のようすは、瞬間的にガスが晴れて、洞川の集落などが見えたりもしましたが、ほとんど雲のかかった状態でした。
岩肌の雨も乾いてきたので、覗き行場にチャレンジしました。
西の覗の修行を終えて、安堵の表情。
一行は二手に分かれる。鐘掛け岩に挑むグループと、先に下山を始めるグループーとに分かれました。
これから鐘掛け岩の修行に入ります。
こんなふうに上りはじめて…
こんなところを上ります。
あーっ、怖わっ。。。
先に下山を始めたグループが途中で振り返ると、鐘掛け岩に挑んでいるようすが見えました。
入峰修行を無事に終えて、もうすぐ下山完了です。
女人結界門で、成満の法楽をつとめ、安堵した表情の記念撮影。
また来年もきっと登拝させていただきますと、固く心に誓う一行でありました。
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