鹿ヶ谷山瑞光院

平成27年(2015年)大峯山入峯修行の記録

平成27年瑞光院大峯入峯修行は、9月8日(火)~9日(水)、世界遺産となっている聖地を巡拝しながら、1泊2日の日程で行われました。参加したのは、先達や住職も含めて総勢7名。

折しも台風18号が北上し、予想以上に速度が増し、登拝予定の9日に上陸しそうな気配。さらに、京都から出発組の4人は、近鉄電車を利用し、吉野ケーブルに乗って吉野山上駅まで行き、神戸や大阪からのメンバーと合流の予定でしたが、近鉄吉野線の吉野神宮駅付近で車両故障が発生し、六田駅までで運転はストップ。そのために合流場所を変更し、その手前の下市口駅で降りて、そこで全員が揃うことになりました。

このページでは、二日間に及ぶ吉野参拝と洞川から山上ヶ岳への登拝のようすを写真でたどります。
全ての写真は、先達として私たちを導いてくださった高木英舟師が撮影されたものです。道案内から拝観説明、登山の安全、参加者の健康など、すべてを気遣いながらも、雨の中たくさんの写真を撮っていただきました。
あらためて高木先達に感謝を捧げます。

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第1日目 9月8日(火)

金峯山寺蔵王堂前にて
先ずは、吉野の金峯山寺へ参拝。国宝蔵王堂、重層入母屋造り檜皮葺の美しい姿に見とれながら境内に赴き、蔵王権現や役行者からお力をいただきました。

そのあと車田商店で、各自が登拝に必要なものを買い求め、近くの食堂で柿の葉寿司などの昼食。そのあと吉野の下千本から奥千本へ向かう道を車で上がりました。


吉野水分神社
上千本にある吉野水分神社に参拝。重要文化財の社殿は豊臣秀頼の創建とされ、本殿は正面に三つならんで破風が繋がる、大変美しい桃山建築です。

続いて、奥千本の金峯神社や、南朝皇居である吉水神社に参拝。山岳修験にはじまり後醍醐天皇や源義経など、歴史に名を残す英雄達にゆかりの深い土地柄であることを、あらためて実感しました。

その後一行は、山上ヶ岳登拝の拠点となる洞川へ。


瀧行の前に三礼
宿で一息ついてから、明日の入峯に先立ち心身を清めるため龍泉寺に参拝。
先ず八大龍王堂に参拝して、瀧行の前に三礼。
高木先達の瀧行
一番に高木先達が瀧に打たれて、その心構えを示してくださいました。
正しく盤石にして不動のお姿です。
松尾住職の瀧行
瑞光院、松尾祥雄住職の瀧行。勇ましい!
スキンヘッドを直撃する大粒の霊水は、結構痛かったです。

水行前の勤行
キャーッ、見ないで!
水行の前に、全員無心になって勤行中です。
池で水行
池で水行。身体にズキッと刺さるような冷たさです。
夕食
今回の宿は、にしぎさんにお世話になりました。お風呂で身体を暖めてから豪華なお食事。珍しいあまごやニジマスのお造りも絶品でした。
和気藹々とした歓談も弾み、楽しいひととき。

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第2日目 9月9日(水)

大橋茶屋の駐車場にて
翌9日は、いよいよ登拝。朝4時半に起床し、早速テレビを点けて台風情報を見ると、間もなく近畿から東海にかけて上陸する見込みと伝えていました。それでも、われわれは怯むことなく着々と準備をすすめ、朝食を取り6時過ぎに宿を出発。
大橋茶屋の駐車場で撮った写真には、入山にのぞんで、みんな引き締まった凜々しい表情がとらえられています。地下足袋もまだ真っ白。
雨中の登山
気象状況を見極めながらの登山。もちろん、危険を感じたら即刻下山の覚悟。
立ち休憩
小休止も雨に打たれながら、立ち休憩をとりました。
メガネは曇りまくり、頭巾はずり落ちまくり…。
沢になった登山道
登山道が沢のようになって流れているところもありました。
役行者のお助け水にて
役行者のお助け水で小休止。登りの約半分の道のりを来たところです。レインポンチョに包まれて、修行を耐え忍んでいます。
岩場を一人ずつ登る
急な岩場は、一人ずつ登ります。一応鎖が設置されていますが、それに頼りすぎてはいけません。
三点確保
三点確保が基本です。
鐘掛岩展望台
鐘掛岩の展望台まで来ました。カメラのレンズも雨に濡れています。今年は雨のため、安全第一を考えて、全ての行場をスルーしました。

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等覚門
いよいよ等覚門。山頂はもうすぐです。 高木先達の眉間に刻まれた皺の中にも安堵の表情。先達の苦労が偲ばれます。
お疲れさまです。
大峯山寺
山上に到着し、龍泉寺に荷物を置かせてもらい、大峯山寺へ参拝。
台風のため戸を閉めておられたようですが、高木先達の立螺に気付かれてか、早速開けてくださいました。
金剛杖の焼印や、御朱印などをいただき参拝。
湧出岩
山頂のお花畑を歩き、役行者が蔵王権現を祈り出した場所と言われる「湧出岩」にお参りしました。
日本岩
晴れていれば見晴らしの良い「日本岩」。この日は真っ白で何も見えていません。また来年に期待しましょう。
山上、龍泉寺の前
休憩と昼食をとらせていただき、色々とお世話していただいた、山上の龍泉寺前で記念撮影し、山上の方々とお別れをして、下山の途につきました。
青空がでた洞辻・円満不動
帰り道では、ほとんど雨も降らず、洞辻茶屋に着く頃には青空も見えてきました。
さっそく円満不動の前で、青空を背景にシャッターを切りました。
下山のようす
足取りも軽く下山。
女人結界に帰り着く
ようやく下り終え成満。
女人結界の前で、みんな誇らしげな1コマです。
台風上陸の報に接しても、誰一人として怯まず、臆せず、天晴れでした。

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